Hereafterその後2

 

 クラークにああ言って部屋に戻ってきたものの、すぐに眠れるような状態であるかというと、

そういうわけでもなく、私は部屋に常備してあるナイトキャップ用の酒を取り出した。

 最初の一杯を一気に飲み干すと、やはり疲れているせいか酒の回りが早く、すぐに体が熱

くなる。続く二杯目も早いペースで飲み干し三杯目を注いだところで、部屋のドアがノックされ

る音に気が付いた。

 誰何の声をあげるまでもなく、

「ブルース、僕だけど入っても良いかな・・・?」

というクラークの声が聞こえた。ここで入るなと言うのは簡単だが、そこまで大人げない真似

はしたくなかった。

「・・・どうぞ。」

許可を与えるなりすぐさまドアが開く。

「ブルース、さっきの話なんだけど・・・。」

クラークがそう言いかけただけで、彼の顔を見たくなくなる。顔を背け手の中の酒をあおる。

「疲れているのにそんなに飲んだら身体に毒だよ。」

 手からグラスを取り上げられる。そして正面に回り込まれ、瞳を合わせるようにのぞき込ま

れた。

 それでも私は頑なに俯いて視線をそらすが、クラークはめげずに口を開く。

「君だけは僕が生きてるって信じてくれていたんだろう?その上で君がとりそうな行動はだい

たい想像がつくよ。」

そう柔らかな声で言われ、黙っているのも居心地が悪くなる。

「・・・・・・ならばわざわざ聞かなくても良いだろう?」

「うん。だけど君が僕のことを避けているように感じたから、あえて聞いてみたんだ。」

「別に避けてなどいない。」

「でも、距離を置いていた。さっきもそうだろう?」

図星をさされると言葉がなくなる。答えを返さない私にクラークが更に言い募る。

「僕がいることが現実に思えない?」

更に的確に図星を指され、身体から力が抜ける。

「・・・信じてはいた。だが、いざ望んでいたとおりにお前が還って来ると・・・」

そこで言葉をとぎれさせるが、意図はきちんと伝わったようだ。

暖かな腕でそっと抱きしめられる。そして

「じゃあ、これが現実だって信じられるまで抱き合おうか?」

そう耳元に提案された。

突拍子のない提案に思わず逸らしていた視線を合わせる。

「本気で言っているのか?」

「もちろん。僕は離れている間中君に逢いたくて、そして触れたくてたまらなかった。何日だっ

て抱き合っていられる自信があるよ。」

片目をつぶりながら言われると、これが現実か、などと悩んでいた自分が馬鹿らしくなる。

こぼれた笑いを抑えることなく

「では、試してみることにしよう。」

言いながら軽く口づける。いつもと違い髭があたって変な感じだ。

 その接吻に顔を輝かせたスーパーマンは、私を簡単に抱き上げる。抱かれてベッドまで運

ばれるのは好きではなかったが、今日はクラークの好きにさせてやることにした―――。

 

     *   *   *   *   *

 

 翌朝、宣言通り一晩中離してもらえなかったため、私は起きあがることができないでいた。

クラークは不在の間のフォローのために、会社へ向かうため朝早く出ていった。

 私の方は、こんな気怠い身体のまま仕事をする気にはなれず、今日は一日休むことに決

めた。起きあがるのも困難な状態で、”ブルース・ウェイン”を演じるのはいくらなんでもしんど

いし、既に陽も高い。

 遅めの朝食というか、もはや昼食に近いものをベッドまで運んできてくれたアルフレッドに今

日は会社を休む旨を話すと、頷きつつも逆に伝言を伝えられる。

「クラーク様から伝言で、今晩も来られるそうです。なんでも昨日だけではまだまだ足りないと

か。私には意味ははかりかねますが、確かにお伝えしましたよ。」

シーツ一枚でベッドにいる主人に向かっての、全てわかっているであろう執事のその台詞は

私をどこまでもいたたまれ無くさせる。

 鼻までシーツにもぐったまま、その台詞のによって顔に熱が集まるのは避けられなかった。

むしろ頭までもぐりたい私に更にアルフレッドは追い打ちをかける

「着替えをお手伝いしましょうか?」

 シーツの下の身体は今のところ誰にも見せられない。原因を作った張本人だけは勝手に

見るだろうが、それ以外は絶対駄目だ。丁重に断る。

 ふと、裸の素肌に触れるシーツが清潔であることに気が付く。まさか・・・

「・・・アルフレッド・・・このシーツは・・・」

「シーツを代えたのはクラーク様ですよ。以前替えのシーツの場所を聞かれ、お教えしたこと

がございます。」

 二人の会話を想像するだけで今度こそ死にたくなった。

 いい加減この際どい会話に耐えられなくなってきたため、食事だけ受け取ってアルフレッド

には退室してもらった。扉を閉める瞬間に見えた楽しげな笑みは幻ではないだろう。

 今晩クラークがやってきても絶対部屋に入れないことを心に誓いながら、ゆっくり食事を済

まし、気怠い身体の要求するまま、もう一眠りすることにした―――。

 


 エロ別口でUPしました!やたら長いですがそしてしつこいですが、勇者はどうぞ。 

 この後、二日目も三日目も何日間かは超人に押し切られ一週間ほど会社を坊ちゃまには

休んでいただきたい。

 髭バージョン超人とない超人で何度もおいしくいただかれてください。坊ちゃま。

 



     
よろしかったらポちりとお願いしますv




























SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送