〜バスグッズでアナオビ?1〜
「オビ=ワン!」
聖堂の廊下で急に呼び止められ、驚き振り向くとそこにはルミナーラが息を弾ませて
立っていた。
「どうしたんだ?ルミナーラ。そんなに急いで。」
「聖堂の外まで、買出しに行ったついでに、あなたにも買ってきたのよ。
帰ってきたら、姿が見えたものだから・・」
そこで一息入れたあと、ルミナーラは黒に原色が入った紙袋を差し出した。
「はい。コレ。」
「ありがとう。・・・?これは、なんだい?」
お礼を言って紙袋を受け取ったオビ=ワンは、中を覗いて首を傾げた。
「お風呂セットよ。バブルバスの素でしょ、入浴剤でしょ、ボディーソープに、シャンプー
にトリートメント、ボディーバターもあるからこれは塗ってもらうといいわ。」
「・・・なんで私にくれるんだい?」
「今、女性ジェダイの間ではやってるのよ。自然素材で香りもきつくないし。
女性ジェダイ同士プレゼントしあってるから、あなたにもと思って。」
「私は女性じゃないんだが・・・。」
オビ=ワンは複雑そうな顔をしたが、
「あら、そういえば。ま、気にしないで。あと使ってみた感想教えてね。」
そう言うと、さっさとバリスの元へと去っていってしまった。
「感想って言われても・・・」
オビ=ワンが眉を寄せてつぶやきながら袋を開けてみると、
なるほどたくさんの包みが入っていて、どれも独特の香りを漂わせている。
その中から一つ手にとってみると、どうやら泡風呂の素のようでその商品名は
「・・・”カレには内緒で”。”ほっとひといき”。」
など、口に出し読んでしまうような名前がついている。
更に後ろの説明書きを読みながら
「こんなの私がするのか・・・?」
とつぶやいていると、
「マースタ!何を一人でぶつぶつ言っているんです?」
そうかけられた声に、思わず手の中のものを袋に突っ込んだ。
「ア、アナキン!急に声をかけたらびっくりするじゃないか。」
「ソーリィ、マスター。姿が見えたものだからつい。で、その袋はなんです?」
女性の間ではやっているものをもらったなどと、この生意気な元弟子に言ったら、
間違いなくそのネタでからかわれると考えたオビ=ワンは、
「・・・別に、なんでもないよ。」
そう言ってごまかした。
「・・・ふーん。」
そう微妙な返事で袋を目で追うアナキンに、話題を変えようと
「それより、私に用があって声をかけたんじゃないのか?」
「ああ、もし予定がなければ今日の夕飯をいっしょにと思って。バリスに珍しい
スパイスをもらったんです。
チキンに良く合うそうなので、今日は僕が腕を振るいますよ。」
「それはいいな。私もこないだ交渉の時にもらったワインがあるから、それも開けよう」
「では、後であなたの部屋に行きますね。」
「ああ。待っているよ。」
そう言うと、元弟子はにっこり笑うと
「また夜に。」
そう言って立ち去っていきました。
ルミナーラからのもらいもの件を、なんとか誤魔化せたことにほっとしつつ、
最近忙しくて、久しぶりとなる二人での夕食に心弾ませながら、
その場を後にした―――。
誤魔化せてないのはお約束で。
後、私の中のルミナーラのイメージってこんなんです。
LUSHの商品名とその説明で軽く妄想。
なんか長くなっちゃったので続きます・・・(汗)。
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