執事小説〜二人っきりその後〜
ルーク達が甘さに当てられて、頭を振り振り帰っていった頃、
二人はベッドルームにいた。
お姫様だっこのまま、部屋に連れて来られ、そっとベッドに下ろされたオビ=ワンは
「アナキン、もうレイアも帰ってしまったから、この衣装着替えてもいいかな。
ジェダイの服に似てるけど、すーすーするんだ。」
そう言って、さっさといつものジェダイの格好に戻ろうとした。
オビ=ワンが着物の帯に手をかけたところで、アナキンに制止される。
「今日はこのままでいましょうよ。まあ、着流しですからジェダイ装束よりは風通し
いいですけど。部屋の中なら関係ないですからね。」
そう言ってアナキンが首をかしげ笑うと、眼鏡についた銀鎖がシャラリと揺れる。
ストイックなその雰囲気の中で、アナキンの視線だけが異なっている気がして
なんだか居心地の悪さを感じたオビ=ワンは、更なる理由を付け加えた。
「で、でもこの服、下着付けてないんだが・・・。」
「ああ、だってあなた褌は嫌だって言うから。下着はラインが透けてしまうから着物
の場合はつけないんですよ。」
「あんな布と紐でできたのなんてつけられるかっ!
しかもお前が”つけてあげますよ”なんてC3POの前でいうから・・・」
と口ごもり、頬染めてうつむくオビ=ワンに
「もしかして恥ずかしかったんですか?
でも正式には下着をつけなくていいんですよ。だから・・・。」
「ば、ばかっ!もういい早く脱ぐっ!」
台詞を途中で遮り、自分の上にのし掛かるようにして、動きを抑えていたアナキンを
どかそうと試みるものの、ビクともしない。
「おい、いい加減にどいて・・・ってどこを触っているんだ!?・・っあぅ・・・」
着物の合わせ目に、手を差し込んできたアナキンに敏感な箇所に触れられ
思わず声をもらしてしまう。
「どうせ脱いでしまうんなら、僕にさせてくださいよ。
いえ、ご主人様のお召し代えは、私めがお手伝い致します。」
急に執事のような口調にもどり、更に奥まで手を伸ばしてくるアナキンに
「いいっ!手伝わなくていいからっ!!離してくれ」
本気でこのままされそうな気配を感じて、必死で抵抗すると
「それはご命令ですか?」
と一旦手を止めたアナキンが尋ねてくる。
「そ、そうだ。お前はもう下がっていい。」
どうやらまだ執事とご主人様の関係が続いているらしい、と考えたオビ=ワンは
頭を縦にぶんぶん振りつつ、できるだけ主人らしい声色で命じた。
しかし
「そのご命令は聞けません。ご主人様。」
と至極当然のように、アナキンに退けられる。
「は?今なんて言った?」
自分が今聞いた台詞が信じられなくて聞き直すと、
「だから聞けませんと言ったんです。」
とにっこりと再び繰り返される。
「執事とご主人様なんじゃなかったのかっ!?」
「もちろんそうですよ。でもココはベッドの上ですので。」
「ベッドの上だと違うのか?」
「いえ、ベッドの上だと貴方は、よく反対のことを言いますから。
嫌でなくとも嫌って言ったりするでしょう?
だからココベッドの上では自己判断させていただいています。」
あまりの言いぐさに口を開閉するだけで言い返すこともできない。
反論できないでいるオビ=ワンの前でアナキンはゆっくりと眼鏡を外すと
ベッドサイドへと置いた。
「ご主人様、着物はこういう場合すごく便利なんですよ。」
「・・・便利?・・・」
「そうです。こうして帯を解くだけで・・・」
そう言いながらするりと帯が解かれると、前が大きくはだけ白い肌が露わになる。
「っっっ!!な、何をするんだ!!」
「すごく脱がせやすいんですよ、っていうのを実践して見せただけなんですが
お気に召しませんでしたか?」
「お気に召すも何も本当にするのか?」
もはや、抵抗しても無駄だと悟ったオビ=ワンは、
行為自体に抵抗はなくとも、こんな明るい時間帯に、という抵抗を隠せず、
困った顔でアナキンを見上げる。
「お嫌ですか?」
「・・・・・・嫌じゃない。でも私ばかりこんな格好なのは嫌だ。・・お前も脱いでくれ。」
「イエス、マスター。」
そう言うとアナキンはきっちりと着込んでいた上着を脱ぎ、ネクタイを引き抜く。
白いシャツにベストの姿になったところで、オビ=ワンに再び覆い被さる。
「・・・っぁんン・・・全部・・・脱いではくれない・・のか?」
首筋を吸い上げられて、甘い声を漏らしつつ責めると
「すみません。あなたあんまり色っぽいんだもの。もう我慢できませんよ。
続きは貴方が脱がせて・・・。」
と甘く耳元に囁かれる。
「・・・はぁ・・・んっ・・・もう・・・執事は・・・止めた・・のか・・?」
そう首に手を回しつつ囁き返すと、
「・・・いえ。あなたのお好きなように奉仕させていただきますよ。ご主人様。」
そう言って深く唇を合わせられ、オビ=ワンはぼんやりとした思考の中
たまにはこういうのもいいかもしれない、と考えつつ
快楽の波にさらわれないよう、ぎゅっとしがみつくのだった―――。
後日。
「ルークみてみて!」
「今度は何?」
「先日見つけたホロにメイドさんっていうのがあったのよv」
ホロを見てルークは仰け反る。
「・・・コレを父さんに着せるの・・・?」
「んなわけないじゃない。もちろんオビ=ワンよ。」
ルークはその姿を想像して、ちょっと似合うなぁ、とぼんやり考える。
「この姿のオビ=ワンが、奉仕するとこ見てみたくない?」
「・・・たのむから僕を巻き込まないで・・・」
「え!何いってんのよ、見たいくせに!!今度二人にお願いしとくわね!」
そう言って去っていく全く懲りてないレイアだった―――。
微妙な続編です。
エロくないけど長くなっちゃたので、普通にUP。
着物は下着をつけない、というのはどっかで小耳に挟んだ話です。
真偽のほどは微妙ですが、気にすると負けです(わぁ・・・)。
着流しにしたのは脱がせやすいというのが最大の理由。
敬語が上手く使えない子なので、言葉遣いも見逃してやって下さい。。。
コスプレでHは好きやもしれんと思う今日この頃。
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