〜バスグッズでアナオビ?・6〜

 

アナキンに促されるまま、バスルームにやってきたオビ=ワンは外にまで漏れ出す

甘い匂いに怪訝な顔をした。

手早く服を脱ぎ戸を開けると、そこにはフワフワとしたピンクの泡の世界が広がって

いた―――。

 

浴槽から溢れんばかりのピンク色の泡が、少しの空気の動きにもふわふわとその

形を変えている。

「・・・これは泡風呂とか言うヤツかな・・・?しかしいったいこんなものどこから・・・。」

「あなたがもらった紙袋の中身からですよ。」

「!!!!!アナキン!!!!!」

後ろから急にかけられた声にびっくりしてふり返ると、入り口をふさぐように服を着た

ままの元弟子が、にっこりと笑みを浮かべて立っていた。

あまりの事態に口を開閉させるだけのオビ=ワンに対し、

「ちなみにコレは、”カレには内緒で”っていうバスボムです。昼間のあなたが言って

たのはコレのことだったんですね。」

そう言った後「内心焦りましたよ」と言って笑う姿を見て、やっと昼間の独り言を聞か

れていたことを知る。

「・・・なっ!!お前あのとき聞いていたのか!?」

「ええ。ポーカーフェイスを保つのは大変でしたよ。」

「・・・・・・ん?でも、どうしてこの隠し場所を知ってるんだ?」

「・・・あれで隠してたんですか?」

軽く目を見開き驚くアナキンを少しならずむっとして睨むと、ごまかすように見つけた

経緯を話し始めた―――。

 

「今日の夕飯の材料を仕入れてあなたの部屋にやってきてみたら、あなたは気持よ

さそうに夢の中だったんでちょっと・・・」

「家捜ししたのか!?」

「あなたが隠しそうな戸棚を開けてみたら、いきなり見つかりました。」

流石に隠す場所が簡単すぎたかと、少々恥ずかしくなったオビ=ワンは先を促す。

「・・・それで使ってみることにしたのか?」

「ええ。よくみたら楽しそうなグッズがいっぱいあったんで。それよりあなたいつまで

その魅力的な格好のまま立ってるんですか?」

言われて自分が腰にタオルを巻いただけの格好であることに、やっと気が付く。

あわてて浴槽に飛び込むと、ふわふわの泡が舞い上がり、むせかえるように甘い匂

いが辺りに広がる。

その匂いにくらくらしながらも、ゆったりとつかるのに丁度良い温度のお湯に、身体

をのばしてみる。

すると甘い匂いをただよわせる泡の香りも相乗効果となって、身体の疲れが溶け出

してゆくようだ。思わずほうっとため息をつくと、いつのまにか近づいてきたアナキン

が肩に泡混じりのお湯をかけてくれる。

「疲れが取れそうですか?」

「ああ・・・。こんなにゆったりとした時間を過ごしたのは久しぶりだ・・・。」

「最近ずっと忙しかったですからね。あなと過ごせる時間をなかなかとれなくて・・・。」

そこで口ごもるアナキンを不思議に思いふり返る。

「・・・・・・・・・?」

視線で言葉の続きを促すと

「・・・欲求不満でした。」

その視線から目を逸らしつつ、小さな声で呟かれる。

言葉の意味を把握するまで数秒を要したオビ=ワンだったが、理解した途端全身を

桃色に染めた。

「な、な、な、何を・・・」

「だってここ最近、あなたと話す機会もなかなかなくて、もちろんあなたに触れること

もできない。少ない顔を合わせる機会にも声を聞くたびに触れたい気持ちが大きくな

って・・・。何度あなたをさらってしまいたいと思ったことか。実行に移さなかった自分

をほめてやりたいですよ。」

真剣な表情でうなずく元弟子に、オビ=ワンはもはや言葉もでてこない。

やっと絞り出した声は明らかに呆れ混じりのものだった。

「・・・・・・お前は任務中もそんなことばかり考えてたのか・・・・・・?」

「もちろんですよ。少しでもあなたとの時間を取れるように、どの任務も最短でこなし

ました。・・・あなたは違うの?」

「ち、ちがくはないけど・・・」

普通にいっしょにいられるだけで十分なのだが・・・。

心の中で付け足された台詞に、ぴくりとアナキンの眉毛が上がる。

「マスターの言う普通って言うのは、こういうのは含まれないんですか?」

その言葉と共に深く唇を貪られる。

いきなりの深いキスから身を引いて逃れようとしたオビ=ワンだったが、すぐに首の

後ろに手を添えられ、より近くに引き寄せられ交わりは深くなる。

呼吸すら吸い取られ舌を絡めていると、久しぶりに味わうその感覚に頭はぼんやり

と霞がかかったようになり、気が付くと浴槽越しに身体をあずけていた―――。

 


この後は誰もが想像スルであろう展開予定。

どんだけLUSHグッズを使えるか!?

どうでもいい自分への課題と共に続きます。








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