〜超人蝙蝠&アナオビでコラボ〜第五回

 

「・・・というわけだ。」 

 ブルースがオビ=ワン達二人に逢った経緯を説明し終わると、やっとスーパ

ーマンも事情が飲み込めたらしかった。

「なるほど。そう言うわけだったのか。それにしてもよく君が正体をばらしたね。

普段は警戒心の塊なのに・・・。」

「・・・別に。彼らには危険はないと判断したからだ。特別な理由はない。」

「でも・・・。」

スーパーマンにとって、どうにも腑に落ちないことらしい。

遠慮というものが抜け落ちているアナキンが、そのことに突っ込む。

「そんなに珍しいことなんですか?」

「うん。めったにないね。いつもは鉄壁のガードで初対面の人はそうそう近づけ

ない。まあ、よくいろんな人に狙われてるからそれくらいで丁度いいんだけ

ど。」

なぜか自信満々に断言するスーパーマンにブルースは嫌な顔をした。

しかし話題を変えるためだろうか、

「お前からも彼らに挨拶くらいしたらどうだ?」

と促す。

「あ!そうだね。」

そう言うなり、オビ=ワンたちに向き直り自己紹介を始めた。

「挨拶もせずに失礼しました。私はスーパーマンことクラーク・ケントです。普段

はデイリープラネットという新聞社で記者をしています。」

あっさり正体までを口にしたクラークにブルースは目を剥いた。

「お前まで正体をばらさなくても・・・!」

「だって、君が信用できると思ったんだろう?ならば僕も信じるよ。」

その言葉にブルースは次の言葉が出てこないらしく、黙ってしまう。黙り込んだ

ブルースへの助け船のつもりで、オビ=ワンは口をはさんだ。

「彼、ブルースはあなたを心配したのですよ。」

「え?それはどういうことですか?」

穏やかなオビ=ワンの声にクラークは再びこちらを振り向く。

何か不穏なものを感じたのか、ブルースがオビ=ワンの言葉を遮ろうとした

が、それに気付いたクラークにあっさり抱き込まれ、その大きな手で口を塞が

れる。

オビ=ワンは誰も遮るものがいなかったため言葉を続けた。

「あなたはとても人を信じやすいから、見知らぬ私たちがあなたに会うのなら

ば自分の前で・・・とブルースは私たちを屋敷にまで招いてくれたんです。彼

のような人が理由もなしにそうそう自宅に招いたりはしないでしょう?・・・まあ、

信用もしてくれたのだと思っていますが。」

オビ=ワンが苦笑もまじえそこまで言ったところで今度はアナキンがオビ=ワ

ンの口を塞いだ。

「マスターそのくらいにしないと、ブルースが憤死しますよ。」

呆れたようなアナキンの口調にブルースを見やると、彼はクラークの腕の中で

真っ赤になっている。そしてオビ=ワンと目が合うとそっぽを向いた。明後日

の方向をむいたまま、オビ=ワンの台詞の威力に、すっかりブルースの口を

塞ぐことを忘れていた男に低く命じる。

「・・・いい加減離せ。クラーク。」

「あ!・・ご、ごめん。なんていうか君がそんな心配してくれていたなんて感動し

て・・・」

慌ててブルースを解放しつつ、嬉しそうに言うクラークに

「お前の馬鹿さ加減を知っているだけだ!」

 そうバッサリと切って捨てるものの、言い切ったブルースの顔はまだ赤みを

残していて、スーパーマンの締まりのない笑顔は、しばらく収まりそうになかっ

た―――。

 

 未だ笑いがおさまらないスーパーマンから距離を取ったブルースは、アナキ

ン達に少々疲れた視線を向けた。

「君たちはこの男に聞くことがあるのだろう?この部屋を提供するから、存分

に聞きたいことを聞いてくれ。」

そう言うなり、ブルースは扉に手を掛ける。クラークが慌てて声を掛けると

「ブルース、君は?」

「面識がある相手に保護者が必要な年でもあるまい?スモールビル。私は装

備の点検をしてくる。話が終わったらコレで呼んでくれ。」

そう言って何か通信機のようなものを、クラークに放ってよこした。そう言って

今にも出ていきそうなブルースに今度はアナキンが声を掛ける。

「あ!僕もそちらを手伝ってもいいですか?」

その言葉にオビ=ワンは驚いた。

「お前、話を聞かないのか!?」

「話を聞くだけならマスターだけでも大丈夫でしょう?彼、クラークといっしょでも

危険なことはなさそうだし。」

どうみてもブルースにぞっこんなクラークは、アナキンも目から見てもオビ=ワ

ンを狙う危険人物リストからは、はずれるらしかった。

「それより、ブルース。僕も手伝っても?」

 一刻も早くこの場を立ち去りたいらしいブルースからは無言のうなずきが返

ってくる。

アナキンは許可を得た事に嬉々として

「じゃあ、マスターじゃなくてオビ=ワン。後はよろしく!」

その言葉を残し部屋ブルースといっしょに一緒に部屋を出て行った―――。 

 

扉が閉まると、残された二人は顔を見合わせた。

濃淡の異なる青の2対の目が互いを見やる。最初に口を開いたのはオビ=ワ

ンだった。

「行ってしまいましたね。」

「ええ。まったく照れ屋なんだから。」

ブルースのことをこのように言えるのはこの男くらいのものだろう。そしてその

顔にブルースが愛しくて堪らないと言った感じの笑みが浮かんでいるのを見

て、オビワンも笑い返した。

「彼はとても綺麗な人ですね。容姿はもちろん心も。」

 ブルースのことを誉められクラークの笑みは心から嬉しそうなものに変わ

る。思い合う二人を垣間見て暖かな気持ちになったオビワンだったが、そこで

元弟子の顔が思い浮かんだ。

「それにしてもアナキンめ、困ったヤツだ。」

やれやれといった感じでオビワンも呟く。

「彼は機械類が好きなんですか?」

「機械全般好きなようですが、飛ぶものは特に好きですね。いつもレースなど

に出るので困ります…って、あなたは飛べるんですよね?」

アナキンのことを話す時は愛おしげに細められていた瞳が、一転してスーパー

マンに対しての好奇心で満たされる。

「飛べます。でも機械が好きならお気に召さないかもしれない。」

クラークがイタズラっぽく返すと、一瞬きょとんとしたオビワンだったが、すぐに

笑いあう。

互いのパートナーのことを話したことで、二人を包む空気はより和やかなもの

になる。

「確か、あなた達の任務は私について知ることでしたよね?さくさく済ませてし

まって二人を追い掛けましょう。」

「そうですね。でもあなたの人柄は短い間ですが、大分わかりました。ただ報

告しなくてはならないので、簡単にですが質問させていただいてもいいです

か?」

「もちろん!さっそく始めましょう。」

クラークとオビ=ワンの会話は、自然と旧知のもの同士のような気安いものと

なる。

「では、お願いします。」

オビワンはデータパッドを取り出すとさっそく質問を始めた。

 

     *     *     *

 

 アナキン達が先程通った道程を今度は逆にたどり、ケイブへと向かった。逆

にたどると入口が、古風な仕掛けで巧妙に隠されていることがわかる。

 からくりの仕掛けは、かえって現代の方法で探すには見つけづらいだろう。

慣れた様子で書架の後ろにすべりこむブルースに続き、アナキンも中に入る。

途端、しっとりとした冷気が体を包んだ。

 ケイブに着き、ブルースが何やら操作すると今まで岩肌だった位置に、バット

ウィングが現れた。一際、闇を濃くしたようなその機体にアナキンは目を輝か

せる。

「この機体を整備するんですか? 」

「そうだ。・・・普段から君はこういったものをいじる機会が?」

ここで初めてブルースからアナキンへと質問がなされた。

「そうですね。最近はロボットが多 いですが、ジェダイが、僕達が所属する組

織のシップをいじったりはします。まだジェダイ になる前の小さな頃には、自分

が作ったシップでレースに出たりもしていました。・・・実を言うと、その後も隠れ

て ちょこちょこ出てましたが。」

アナキンの話にブルースはかなり興味を示した。

「そのレースに危険は?」

「ものすごいありました。大抵は非合法のレースが多いので、死と隣り合わせ

が普通で・・・。マスター、オ ビ=ワンがあんまり心配するんで、最近は出てま

せん。」

「そうか。そういった経歴ならば君の方が詳しそうだな。よかったら 君の目から

見て改良点などあったら教えてくれないか?」

「喜んで。これだけ手を掛けられて いるシップならやりがいがありますね。」

そう言って片目をつぶってみせると、

「実はこの星 の技術はすべて結集していると自負している。」

と、ブルースもにやりと笑って答えた。

思わぬところでウマのあった二人は、早速整備に取りかかった―――。

 


 

パートナーが居ても気にせずのろけるクラーク。

パートナーが居ないと素直なオビ=ワン。

のほほんコンビです。

もう一方の二人は根暗そうで気が合いそうだ。二人とも機械好きだし。

ブルースの方が自分に厳しそうですけど。いつもやりすぎなくらい。





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