〜超人蝙蝠&アナオビでコラボ〜第二回

 

「私たちの言うことを信じてくださるのですか?」

オビ=ワンは研ぎ澄まされた空気を纏うこの男が、人を容易く信じることので

きる世界で生きているとは、とても思えなかった。

「こんな事を生業に生きていると多少人を見る目がつくものだ。自分の感覚を

信じるならば、違う星からやってきたという言葉が私には真実に聞こえる。そ

れにたまには”疑う”のではなく”信じて”みたくなる時もあるさ。」

そう言って薄く笑うその風情は寂しげで、儚くさえ見える。

その姿はこの人物が生きている世界を垣間見るようで、オビ=ワンはこの人

物の信じてくれた気持ちを裏切ることはできないと直感的に感じた。

「ありがとうございます。」

信じてくれた事へ対しての感謝の言葉を述べると

「礼を言われるような事ではない。」

そう心持ち表情の見える部分を赤く染め、そっぽを向く。

その様子にますます笑みを深くしたオビ=ワンだった―――。

 

不自然ではない沈黙がしばし場を支配する。

と、珍しく今まで沈黙を守っていたアナキンが、

「コイツはどうするんです?」

と縛られて足下に転がる男を、軽くつま先で突きながら口を開いた。

完全に気絶している男はしばらく目を覚ましそうにない。

「ああ。この男は私が警察につきだしてくる。折しも得体の知れない力にのさ

れる羽目になったのだから少しは懲りているといいが。」

「警察に引き渡せば後は、法がなんとかしてくれるのではないのですか?」

「・・・この街の警察が腐敗しているのに反比例して弁護士は優秀でね。明日に

も心神喪失などを理由に釈放されてしまうかもしれない。犯罪の再発を防ぐに

は恐怖を身体にたたき込むしかないんだ。そのために私がいる。」

どの星、どの街でもなくなることのない権力の腐敗はこの街も例外ではないよ

うだ。

そういったことを特に嫌うアナキンはこの男に対して、好感めいたものを感じ

た。

それはオビ=ワンも同様のようで、二人はどちらかともなく視線を合わせ、笑

みを交わすのであった―――。

 

 

 二人が初対面のこの男に対しての印象を固めつつあるそのとき、腹に響くよう

なエンジン音が聞こえてきた。

先ほど何やら連絡をしていた時に呼び寄せたようだ。

程なく黒く重厚な車体が近くまでやって来る。

バットマンは縛り上げた男を荷物のように車体に積み込むと、自分も続いて乗

り込もうとする、が動きを止め、

「ところで、君たちはこれからどうするつもりなんだ?」

と二人に対して尋ねてきた。

「とりあえず今日はこのままどこかで宿を取り、明日メトロポリスという都市に

行ってみようと思っています。」

「・・・・・・スーパーマンに会いにか?」

「ええ。」

オビ=ワンが短く肯定の意を示すと、男はしばらく考え込んでいたが、こちらを

向いて口を開くなり思いがけない提案をしてきた。

「宿がないのだったら私のところに来ないか?部屋数だけは多いし、クラ・・ス

ーパーマンに会える確率も高くなる。単にメトロポリスに行っただけでは彼と話

すのは難しいだろう」

「どうしてそこまでしてくれるんです?」

少しばかり怪訝な顔をしたアナキンの視線から逃れるように、バットマンは言

葉を続けた。

「君たちと言葉を交わし、信頼できる人柄だろうという考えは変わっていない。

ただあの男、スーパーマンはあまりにも性善説を信じすぎていて、人を疑うこと

が得意ではない。できたら私の目の届くところで会ってくれたらと思う。」

先ほどより小さな声で言い訳がましく続くその台詞に、バットマンなりにスーパ

ーマンのことを心配するがゆえの提案だとわかる。

よほど相手のことを大切に想っているのだろう。

こういった気遣いがあまり得意そうでないこの男の不器用な気遣いに、こぼれ

る笑みを隠しきれず再び笑い混じりの視線を交わし合う二人であった―――。

 

軽く目をそらしたまま返事を待つバットマンに

「スーパーマンとあなたは相当懇意な間柄なんですね。それにあなたが彼を思

いやる気持ちは私にも理解できます。」

答えを返す前に少々イタズラ心が芽生えたオビ=ワンは、彼が触れて欲しが

らなそうな部分に軽く触れてみる。

「べ、べつに仲がいいというわけでは・・・!」

今度こそマスクからのぞく顔を赤く染め反論する姿に、落ち着いた物腰に対し

て、案外この男は若いことがうかがい知れる。

そして、次の言葉が出ずに困惑気味のバットマンに再度確認を取る。

「本当に伺ってもよろしいんですか?」

「ああ。かまわない。」

「そのマスクは顔を保護するとともに正体を隠すための物なのではないのです

か?家に私たちなど連れて行って、あなたの正体を触れ回ったら?」

「ばらすつもりが?」

「そんなつもりは全くありません。が、任務の報告となればばらすことになるか

もしれません。もっとも、遠い星のかなり口の堅い人たちですが。。」

その言葉にアナキンも同意の意を込めて肩をすくめる。

「ならば問題はない。だが、あくまで提案だ。無理強いはしない。」

マスクの向こうの瞳と一瞬見つめ合う。

しかしすぐに柔らかく微笑んだオビ=ワンは軽く頭を下げ、

「・・・では、お言葉に甘えてお邪魔いたします。」

その言葉に頷いたバットマンは、黒い車体へと顎をしゃくった―――。

 

     *   *   *   *   *

 

広いとは言えない車内になんとか全員が乗り込み、車は発進した。

程なく到着した警察で、バットマンが男を引き渡すのがウィンドウ越しに見え

る。

マジックミラーのような構造になっているため、外から二人がいることは分から

ないだろう。

「ねぇ、オビ=ワン。」

「ん?」

「彼は本当に何者なんでしょうね。彼が”バットマン”というヒーローであることは

わかりましたが、あの姿のまま常に暮らしているわけないですよね。」

「顔を隠すマスクが存在する以上、別の顔もあると考えるのが妥当だろうな。」

「この車体、街に普通に走っているようなものではないです。明らかに特注品

だ。あの装備だってその辺に売っている物ではないだろうし・・・」

「なんだ、やる気なさそうだった割にずいぶんと興味を持っているじゃないか。」

「ええ。このバットマンという人物は大変興味深い。それに信頼が置けそうだ。

そう考えると”スーパーマン”に会うのも楽しみです。」

「ああ。フォースも彼がこういったことで人を騙すような人物ではないと告げて

いる。どうやら今回の任務は本当に休暇めいたものになりそうだな。」

「本来なら休暇を取っていて良い時期です。ばちは当たりませんよ。」

そう言って二人が笑い会った時、話し終えたバットマンがこちらに戻ってくるの

が見えた。

「狭いところで待たせて済まない。だが用事はこれで済んだ。我が家へ向かう

としよう。」


坊ちゃまのお家へご招待。

うちのバッツは乙女です。超人大好きv

そして銀河の馬鹿ップル二人は坊ちゃまのことが気に入ったようです。




よろしかったらポちりとお願いしますv






























































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