二人はそれからしばらく、餅と格闘していましたが、

そうしている内にあらかた食べ終わることができました。

今オビ=ワンは、アナキンの腕のなかで最後の餅を飲み下そうと必死に咀嚼して

いました。

この餅を食べ終わったら、二人は夫婦となります。

その事実を噛みしめ、幸せな気持ちでアナキンは一生懸命咀嚼しているオビ=ワン

を見つめていました―――。

 

やっとのことで餅を食べ終わったオビ=ワンは、

状況を思い出し、腕から抜け出そうともがき始めました。

「アナキンっ!離してくれ!」

「なんでです?僕たちコレで夫婦になったんですよ。」

「・・このお餅の意味くらい私だって知ってる。何も私と食べなくても・・・」

そう言いよどみ、さらにもがくオビ=ワンをしっかり抱き直してから、

「まるで僕に他に相手がいるみたいな言い方ですね。心当たりでもあるんですか?」

無理矢理視線を合わせて、そう尋ねると何かを言おうとして口を開きかけ、

しかしその口から言葉が発せられることのないまま、

再びそっぽを向いてしまいます。

「・・・僕の言葉を信じてくれないのは、その人が原因?」

その台詞に、視線を逸らしたままのオビ=ワンの身体がかすかに揺れます。

アナキンはその様子に大きくため息をはき、

「そうなんですね。オビ=ワン、僕は生涯一人を愛すると決めています。

それは何度も言うように貴方なんですが・・・。」

アナキンがそう言ってもオビ=ワンは、

眉間にぎゅっと皺を寄せるだけで、信じる様子がありません。

「信じられませんか・・・。そして、何を根拠にそう思っているかも

教えてくれないんですね。」

「何で私に聞くんだ・・・。そんなのアナキンが一番わかってるだろうっ・・」

「僕は愛する人ができてしまった以上、その人にしか手を出したりしませんよ。」

頑ななオビ=ワンの台詞に薄く笑みをはいたアナキンの瞳には、

先日と同様の見覚えのある炎が宿っていました―――。

 

「あの晩はほんのさわりだけでしたが、今日は夫婦にもなったことですし、

もっと先まで教えてあげますよ。」

そう言って首筋に唇を寄せられます。

柔らかな濡れた感触が、耳朶から鎖骨までを滑り降りると

得体の知れない、ゾクリとしたものが背中を這い上がってきます。

「やっ・・・」

未知の物に対しての恐怖に必死にアナキンを引きはがそうとしますが、

逞しい腕に抱き込まれていてはビクともしません。

それどころか、よりキツく引き寄せられ、深く唇を合わせられます。

「・・・んっ・・・ンン・・・」

慣れないオビ=ワンは長い接吻が終わる頃には、酸素不足のためくったりと

アナキンに身体を預けていました。

惚けた様な潤んだ瞳でぼんやりと、アナキンを見つめると

目元に、ちゅっとキスを落としながら、抱いている手と反対の手で、

背中をなで下ろされました。その大きな手のひらの感触に思わず

「・・・あぁっ・・・」

と甘い声をもらすと、密着している逞しいからだから笑う気配が伝わってきました。

潤んだ瞳のままオビ=ワンが睨み付けると、

「そんな目をして睨んでも、男は誘われてるとしか思いませんよ。ま

あ、貴方がそんなこと知ってるわけないですよね。」

笑いを隠さずにそう言いながら、再び背中をなで下ろします。

「・・んぅ・・・」

その刺激に声を殺すことができずに、オビ=ワンが声を漏らすと

「あなた何も知らないのに、こんなに感じやすいんですね。」

と、手を止めて感心したように顔をのぞき込まれます。

「・・・・っつ・・・」

反論することもできず、羞恥のあまり泣きそうになるオビ=ワンに、

「泣かないで、オビ=ワン。恥ずかしいことではないんだから。

むしろ僕は嬉しくて頭がどうにかなりそうなんです。」

アナキンはそう言って優しく抱きしめました。

「・・・何が嬉しいんだ?」

「そりゃあ、嬉しいですよ。こんなに感じやすくてかわいいオビ=ワンに

僕だけが触れられるんですから。」

オビ=ワンはかわいい、という言葉に

ただでさえ赤い顔を、ますます赤くして反応してしまいます。

その様を愛しくて堪らないといった瞳で見つめていたアナキンでしたが、

「もっとかわいい貴方を僕に見せて・・・」

そう耳に吹き込むと、傍らに敷かれていた布団にそっとオビ=ワンを

横たえました―――。

 

横たえられるなり、着物の合わせ目に進入してきた手が、

胸の尖りをかすめていきます。

「・・・・ンぁ・・・」

その刺激に声をもらすと

「あなたはここも感じやすいんですね。」

アナキンはそう言うと、大きく着物の前をはだけました。

露わになった白い肌とそれを彩る、桃色の尖りに

思わず生唾を飲み込みます。

こういったことに全く知識がないオビ=ワンはあまりの体勢に頭が真っ白です。

しかし、その尖りに口づけられ、そのまま舌で転がされると

そこからわき上がる甘い感覚に思考を塗りつぶされていきました―――。

 

次から次へと喉から溢れてくる、甘い声を抑える術も知らないオビ=ワンは

己の指を噛んでその声を抑えようとしましたが、

あっさりその手をアナキンに外され、頭上で一纏めに押さえられてしまいます。

残った手にもう片方の尖りも同時にかわいがられると、

「・・あっ・・・・やああっ・・・」

甘い声をもはや抑えることができません。

「声を抑えないで、聞かせてオビ=ワン・・」

そう欲情した声で、耳元に熱く囁かれるだけでどうにかなってしまいそうです。

アナキンの唇は片側だけでなく、両方の尖りを交互にかわいがります。

濡れそぼったそれらが、かわいらしく立ち上がったのを見ると、

そのまま唇を下へ滑らせました。

ひっきりなしに甘い嬌声をもらすオビ=ワンでしたが

臍のくぼみに、ちろちろと舌を差し込まれなぶられるとその刺激に

「・・・あああっ・・・!」

一際大きな声を上げてしまいました。

「・・・ここ、感じる?」

そう嬉しそうに言ったアナキンは、いっそうはりきってその窪みをなめ回します。

唇を離された時には、もはやオビ=ワンは息も絶え絶えでした。

「あなた本当に感じやすいんだね。駄目だよ、僕以外にこんなことさせちゃ。」

「・・・・っつ・・・はぁ・・・私にっ・・・こんな・・ことす・・る人・・・他に・・・・いるもんか・・」

快感にとろけ、上がってしまった息のまま必死に言い募ると、

「・・・・自覚がないって・・・。貴方がこんなところに閉じこめられていたことに、感謝

すべきかも・・」

アナキンは呆れ口調でそう言うと、再びオビ=ワンの身体に

手を滑らせたのでした―――。


うははは。中途半端に手を出させてみましたヨ。

次回で、もうちょっとだけ先に進んでみたりスル予定。

しかし、自分でエロ書いてもエロくなんない・・・・(苦)。





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