その後着物を着ようとすると邪魔するアナキンに打ち勝ち、なんとか一枚はおること
のできたオビ=ワンは、こちらは譲らなかったアナキンの膝に抱かれていましたが、し
ばらくすると空腹を感じ出しました。
すると丁度そのタイミングを計ったかのように、お盆を持ったR2が部屋に入って来ま
した。お盆の上には、湯気の立つ雑炊の入れられた椀がが二つのっていて、暖かなお
茶も添えられています。寒い朝にはもってこいの朝食です。
嬉しくなったオビ=ワンが
「ありがとう。」
と言って椀を受け取ろうとすると、後ろから伸びてきた手があっさりとそれを取り上げて
しまいます。
「アナキン!自分の分を…」
「今日は僕がお世話します、って言ったでしょう。食べさせてあげますよ。」
「た、食べさせる!?」
「ええ。ほら口をあけて。」
一口分の雑炊を匙ですくうと、吹いて冷まし、オビ=ワンの口へ運びます。
「…自分でできる。」
そう言って、匙を奪い取ろうとしましたが、簡単に避けられてしまいます。
「いいから。はい、あーん。」
再び差し出されるオビ=ワンはしぶしぶ恥ずかしさを堪えて口を開けました。
優しい雑炊の味が口の中に広がります。
「おいしいですか?」
「うん」
「では、もう一口。」
今度は大人しく口をあけ雑炊を食べます。
その後もアナキンに食べさせてもらっていたオビ=ワンでしたが、
「私ばっかり食べているじゃないか」
最後の一口を飲み下すなり、アナキンの手から匙を奪い取り、もう一つの椀を手にとり
ました。
「あなたの方が大分体力を消耗していたようなので、たくさん食べてもらおうかと。」
そう、さらっと言われ
「そんなの、お腹が空くのに関係ないじゃないか!」
と、体力の消耗については触れずに言い返すと、雑炊を匙ですくって差し出しました。
頬を染めたままのオビ=ワンが差し出した匙に、一瞬目を丸くしたアナキンでしたが、
すぐに嬉しそうに口を開けました。雑炊を租借しつつ
「食べさせあうのって新婚ぽくていいですね。」
そう言ってニコニコ笑うアナキンの口に、更に赤くなりながら無言で匙を突っ込む
オビ=ワンなのでした―――。
私なりのいちゃいちゃのつもり。
修行がたりませぬ(苦)。
このころ雑炊じゃなくて粥な気がしますが、気にせず流していただけると助かります。
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