右近の少将こと、アナキンは

名前も聞けなかった人が走り去った方を呆然と見ていました。

吸い込まれそうに大きな湖水色の瞳をしていたあの人は、

名前を聞かせてくれる間もなく走り去ってしまったのです。

ただでさえ大きな瞳を驚きのためか更に大きくし、

こちらを見つめていた。

その瞳の美しさをアナキンは忘れることができなかったのです。

それに、凛とした空気をまとっていたのと、

気品ある佇まいから、それなりの身分の人であることが

伺えるのにも関わらず、

身にまとっていたのは、この時期には少々寒いであろう

薄い着物が一枚でした。

しかも所々繕った後も見て取れました。

どうにも不思議なその人にアナキンはもう一度会いたいと思わずにはいられませんでした―――。

 

「アナキンさまーーっ!」

アナキンが長めの散歩から屋敷に帰り着くと、

アナキンの側仕えである翻訳ロボットのC3POがよたよたと駆け寄ってくるところでした。

「早かったね、C3PO。久しぶりに会ったR2D2とはゆっくり話せたのかい?

彼も向こうの務めが忙しくてなかなか会えないんだから、

もっとゆっくりしてきてもよかったのに。」

相変わらずあわただしい通訳ロボットをおかしく思いながらの、

笑い混じりの台詞に、

生真面目な翻訳ロボットは、さっそくの用件を切りだしました。

「アナキン様は、中納言邸にいらっしゃる方をご存知ですか?」

「三の君のことかい?是非婿にと言われてはいるが、あまり気は乗らないね。」

「その方ではなく、姉君たちでもない方なのです。」

「はて、そんな方いらっしゃったかな・・・?」

「R2が三の君に仕える前に仕えていた方です。

彼は今でもその方のことを大変気にかけていて、

足げく通っています。そして現在の扱いに憤っているのです。

アナキン様が本気になられるのであればまかせても良い、とのことなのです。

書物を好み動物を愛しまた愛される、優しい方のようです。

どうさなさいますか?アナキン様。」

「そうだね。とりあえず文だけでも送ってみようか?」

「アナキン様!!遊び半分なんてことをしたら、

私が、R2にスクラップにされてしまいます!!!」

「そんなことを言ってもいきなり尋ねて変な人だったら、困るだろう。

まずは、文のやりとりで人柄を知らないとね。」

イタズラっぽく笑いながら言うアナキンにC3POは、

がっくりと肩を落としながらも非難します。

「アナキン様!!!」

「それにね、僕は伴侶にする人は唯一人と決めているんだ。

そんなに軽々しく決められないよ。」

先ほどとはうってかわり真剣な表情でいうアナキンに対しては、

C3POも言葉をなくしました。

しかし、

「ま、でも見つけるまでには経験も必要だし、

いろんな人に出会わないとね!」

そう、付け加えられると

「アナキン様ーーーっ!!!」

再び非難の声を上げるのでした。

 


出会い後アナキンサイドから。

アナキンは経験豊富なようです。





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