一日の仕事を終え、宮中から帰ったアナキンの耳に3POの甲高い声が聞こえてき

ました。

「こらっ!邸内に勝手に上がってはいけないよ!ああっ、そんな土足で・・・!!」

にぎやかな声が近づくより一足先に、黒い影が走り寄って来ました。

「・・・!!リキじゃないか!」

自分の名を呼ばれ、お愛想に尾を振りますがすぐに柔らかな毛に覆われた頭を

アナキンに押しつけてきます。

みると首に手紙が結びつけてあります。

アナキンはすぐさまその手紙を開き目を通しました―――。

 

そうしているうちにやっと3POがリキ追ってやってきました。

「はぁ、はぁ、やと追いついたよ。まったく足が早い。

・・・・・・?どうされましたアナキン様。そんな険しい顔をなさって。」

「僕の想い人が監禁されたんだ・・・。」

わき上がる怒りに耐えるような暗い声音に

「え・・・?オビ=ワン様がですか!?」

3POも事の深刻さを悟ります。

「ああ。北の方め・・・。どこかで僕たちの姿をのぞき見たんだろう。オビ=ワンにあら

ぬ濡衣を着せて、雑舎の中なんかに閉じこめたらしい。しかもその濡衣はお前と通

じたと言うことらしい。」

「わ、わたしとオビ=ワンさまが通じる!?お目にかかったこともないのにですか?

第一アナキン様の想い人に手を出すなんてそんな恐ろしいこと・・・」

「お前を疑うなんて事はないから大丈夫だよ。」

無駄に慌てる3POを少々呆れた目で見つつも、すぐに表情を引き締め

「そのことはいいから、オビ=ワンを助け出す方法を考えよう。R2の手紙によると

オビ=ワンの部屋にも鍵が掛けられてしまって出入りできない状態らしい。ろくに食

事も差し上げてないって書いてある。一刻も早く助け出さないとオビ=ワンの身体も

心配だ。

それに何より雑舎になんてあの人を置いておきたくない。どんなに寂しく悲しい思い

をしてることだろう。あんなに感受性の豊かな人に何て仕打ちを!くそっ!」

話すうちに再び怒りがつのり、壁を殴りつけた拳には血がにじんでいます。

「・・・アナキン様・・・。すぐさま邸の手配をいたしましょう。」

「うん。二条邸ならば今家族の誰も使っていないはずだ。掃除と準備の手配を頼

む。」

「任せてください!」

3POは請け負うなり大急ぎで手配のために、駆けだしていきました。

アナキンはオビ=ワンを救出する計画を手早く手紙に書き留めると、その日時の相

談のため、リキに手紙を届けるよう頼みます。

「オビ=ワンを一刻も早く助けられるように、この手紙を頼んだぞリキ。」

そう言って頭を撫でると、任せておけ、というようにアナキンの足に頭をすりつける

と、全力で駆けだしていきました―――。

 

     *   *   *   *   *

 

その頃北の方は、久しぶりに叔父に会いに出かけていました。

典薬助ことグリーヴァスは美しいものに目がないことで知られています。

「お久しぶりですわね。叔父様。」

「ごほっ・・・ごふっ・・・・・・滅多なことでは顔など出さないお前が何の用だ?」

咳のため背を丸めつつも、じろりと睨め付けられました。

この叔父は医者であるのにも関わらず、いつも耳障りな咳をしています。

「あら、今日はいいお話ですわよ。我が邸の北の雑舎に姫を一人閉じこめてありま

すの。その姫をあなたに差し上げますわ。」

「ふんっ!どうせ二目と見れないような姫なのだろう・・ごほっ」

「いぃえぇ。金色に輝く髪に、透き通る白い肌、透明な青い瞳を持った大層美しい姫

ですよ。」

「ごほごほっ・・・そんな姫をなぜ私によこす・・・?」

「別に邪魔だからですよ。姫というのはあの落窪ですから。実の娘ではないし邪魔な

だけです。」

「・・・なるほど。お前らしいな。・・・ごほっ・・・それにあの姫ならば美しさは確かだ。

・・・ごふっ・・・喜んでもらい受けよう。」

「ではコレが鍵ですわ。生娘ではないようだから、手っ取り早く物にしてしまって下さ

いな。」

そう言い置き鍵を手渡すと北の方は、笑みの浮かぶ口元を袖で隠しつつ、邸に戻る

のでした―――。

 


オビのいぬまにその身の権利は典薬助に移りました。鍵と共に。

アナキンは怒りのあまりダークサイドに落っこちかけてますが(えっ!)

是非姫を救出頑張って欲しいです。

次はオビ貞操の危機で(爆)。





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